我孫子でのプライベートライブに寄せて
2017-04-10
楽器を開けて、ヴァイオリンの弦鳴らしにポンポンと指で弾いたとたん、 子供たちが目を大きく見開いて食い入るように私を見るのに気づきました。 朝も早いのに彼らにとっては結構長い時間だったと思います。ほとんどがオリジナルの楽曲ですし、今までに聞いたこともないような抽象的な即興演奏もあったのですが終始真剣な眼差しでした。 ピアノのソロの時には、「みなさん、ピアノの周りにどうぞ~」と言うとサーっと林さんを取り囲んで聴いてくれました。超絶技巧に絶句?わははは。 みなお行儀が良くてシャイで、(親も一緒だったからかな?)終わった後に「何か質問ある人~」と訊いても、アメリカの小学校で演奏するときのようにはハイ、ハーイ!と手は上がらなかったのですが(笑)それぞれが今日の”生の音楽”を受け止めて何かしら心に深く感じてくれたことを実感しました。 CD制作のためのクラウドファンディングとしてありがたいという事以上に、もっと大切な、音楽家としての社会貢献活動をさせていただけたと私たち2人とも感じました。 音楽教育とはなんであるのか?昨今の教育によく言われるような”費用対効果”では測れないものです。今日私たちの音楽を聴いたから明日何が起きるわけでもないのですが、見えない種のような感動は必ず未来に向かって、個々の細胞に働きかけている気がします。大きくなってからふと今日の演奏会を思い出すようなものであっても良いのです。小さくか大きくか、ゆっくりか速くかわかりませんが、それぞれの感性の中でそれぞれのペースで感動は育つものであると思うのです。 このような機会をいただけたことに深く感謝します。ありがとうございました!aska