△0 Trio Zeroファーストアルバム「Energetic Zero」制作プロジェクト

活動報告

Trio Zero結成のきっかけ

2020-03-14

2005年頃、ジャズ・プレイヤーとして日々色々なライブをやるようになって、予定は埋まるようになってきた(金は無かった)時期でした。ただしドラマーとして呼んでもらって、その日のリーダーさんの選んだ曲・作曲した曲を演奏するものが100%です。業界では「サイドメン」と言います(昔は「兵隊」と言っていたそう)。 この立場では指揮を取るのがリーダーであるため、サイドメンはその指揮に従ったり意見したりします。僕は20代後半、まだキャリア駆け出しで、様々な音楽的注文を毎日受けていて、自分の性格上まるっと言われた通りに従っていました。それがこの世界で生き残る事だと思い込んでいました。 しかしそんな毎日は必ず行き詰まります。 音楽的注文に手っ取り早く全部従うのは、スタイリッシュにドラムパターンやサウンドパターンを貼り付けていく事になります。 一方自分の心から生まれるリズムやサウンドが確かにあります。 経験を進めていくと、その2つを両立できるようになりましたが、当時はまだ駆け出し、自分の心から生まれるものには蓋をする事で日々演奏していました。それが行き詰まりの一番の原因でした。 行き詰まりを自覚した時、では自分の心から生まれるものって何だろう?それすらもわからなくなっていました。 そんな時聴いていたのはブラジルのエルメート・パスコアル。「Bebe」というオーケストラ+パーカッションの曲を聴いていて「これピアノトリオでやってみたらいいんじゃない?」と思い、浮かんだメンバーが伊藤志宏(p)織原良次(flb)。自分が一番自分のままでいられる2人。 おっしゃ、これでピアノトリオやってみよう。プロ活動初のリーダーバンド「橋本学trio」として。 「この曲をこのメンバーでやりたい」自分の心から生まれるものを思い出す、絶好の機会です。 2005年9月25日、阪神タイガースがリーグ優勝したその日に記念すべき第一回橋本学trio liveは行われました。会場は千駄木Jango、いまは閉店してBar Issheeという名前のライブハウスになっています。 Bebeはこんな感じになりました。 Trio Zero「Bebe」 https://youtu.be/UBmn4z-hRZ0