メンバー伊藤志宏・織原良次のこと
2020-03-15
伊藤志宏 piano まず、彼の頭の中で全てのオーケストラが鳴っており、様々なパートの足し算引き算が自在であります。自作曲を持って行った時に、想定以上の広がりを感じられるのはそのためです。 ピアノの音色・プレイスタイルはもう唯一無二としかいいようがなく、しかもそのインスピレーションの源は映画や文学など音楽以外の芸術がほとんどで、雰囲気・風貌はちょっと文豪のようです。文豪の知り合いはいませんが。 トリオ・シンクレティア、3 cello variationという2つのプロジェクトを運営しながら様々なライブに引っ張りだこの多忙さ、なのに全ての演奏に全身全霊で入り込む姿は圧巻です。 プロフィールに「ドラム・ベースのいない形態に定評がある」とありますが、お陰で自分はドラムから離れたイメージでの演奏ができます。 数年前に名古屋ブルーノートでステージを共にし「俺たちもついにここまで来たねえ」と言い合ったのは良き思い出(笑)。 織原良次 fretless bass 特殊な楽器でありながら多数のユニットにレギュラー参加しているのは、音楽に真摯である事と高い技術、個性的なアプローチ、何より彼の愛されるキャラクターゆえだと思います。 「ベースはこうやってくれないと困る!」という期待のみで彼に演奏をお願いすると非常にもったいない。エレクトリックベースならではの伸びと音程感、独特のオーケストレーション、意表をつく爆弾投下(笑)。 あれだけの年間ステージ数を踏みながら、全てのライブを新鮮な気持ちで迎えられる人です。これは数えきれない程ステージを共にした自分が断言します。 彼とはたまに伝説のベーシスト・作曲家のJaco Pastorious Tributeライブを2人でやっています。「音楽嗜好の節操のなさ」そのスピリットを2人ともしっかり受け継いでいます。周りに気を使う事なくJaco Pastoriousの話題で埋め尽くす「ジャコ・ハラスメント=ジャコ・ハラ」をしてしまわないよう、2人とも気をつけます(笑)。 * * * * メンバーの彼らは、私橋本が次にどうしたいかを先取りして察知してしまう超能力を持っているのではないかという演奏をしてくれます。 新曲を持って行っても、あまり説明はしません。ドラムの事を何も決めないで行くのに、そのドラム演奏からすぐに感じ取ってくれます。 このTrio Zero以外で2人が一緒に演奏する事はあまり無いようです。2人ともとても自由なので、バンマスとしてはちょっと想像ができないのかもしれません。僕としては、彼らのアンサンブル意識に全幅の信頼があるので、2人がそこにいてくれればどうなってもいいんですが。 最初にメンバー想定した時、いい予感しかしなかったなあ。今もそうですけど。