△0 Trio Zeroファーストアルバム「Energetic Zero」制作プロジェクト

活動報告

一回解散した話

2020-03-28

2012年、東日本大震災から1年程してTrio Zeroは「一時解散」という、微妙な表現ですが無期限活動休止しました。その時の心境を個人ブログの第一記事にしてあります。 http://mh-ob.blogspot.com/2012/11/trio.html 震災直後、都内は計画停電による電車の間引き運行等が影響し、演奏の現場は軒並中止、ライブどころではない状況でした。正直に言うと「ああ音楽は一番最初に必要なくなるんだな」と実感しました。 一方で「こんな時こそ音楽の力を皆さんに!」というキャッチコピーを前面に掲げて各地で活動するミュージシャンも沢山いました。活動は素晴らしいと思いますが、キャッチコピーには違和感を感じていました。それ押し売りなんじゃないの? それから半年後くらいのライブで、対バンの某弾き語りのシンガーさんの歌をボーッと聴いていた時のこと。震災をテーマにした歌でした。 歌詞から当時の様子を思い出すのですが、溢れてくるのは自分が体験した事。音楽が直接刺さるのではなく自分の中から材料を拾い妄想や記憶が膨らんでいく事を体感しました。 その時「音楽の力ってすげえ!」と思ったのです。 震災後、音楽は生きていくのに必要ないと世間から言われたように感じて、いじけてすらいましたが、音楽は「きっかけ」としてもの凄い力を発揮するんじゃないか? 無期限休止中もTrio Zeroの過去のライブ録音はよく聴いていました。聴けば聴くほど音楽でやりたい事が膨らみ、妄想が拡大しました。 よし、Trio Zeroは史上最強のきっかけ作りをしよう!と活動再開を決意しました。 なので、我々は「俺らの音楽きいてきいて、集中して!」は無いし、分散して妄想が始まったらどうぞそちらに行って下さい。音楽は音を出した瞬間に作り手の手を離れるので、どのように扱ってもらっても構いません。 ただし史上最強のきっかけはいつでも用意してあります。 ありがたい事に、「聴いて聴いて!」な承認欲求が垣間見えた第1期より、きっかけ作りの音楽になった第2期以降の方が物理的にお客様が増えましたね。聴いて聴いての頃の方が集客は努力して血迷った行動にも出ていましたが、やっぱり現場でやる事(演奏)がナンボだと思います。